今回のテーマは「メーカーさんが知っておく心電図・薬剤・被ばくの基礎」です。日本メドトロニック株式会社の若手営業職の方々に講演させて頂きました。今回初参加の方もいらっしゃいましたので、まずは前回の復習から話ました。虚血性心疾患の病態・プラーク形成のメカニズム・コメディカルの役割・求められる営業マン像を話してから今回の本題へ。
【心電図】心房(P波)と心室(QRS波)の動きをしっかり解説。刺激伝導路の正常から、心臓の正常な動きをイメージ出来るように解説しました。心電図を理解する時には、この「心房と心室の動き」と「心電図」を関連付けて理解することが大切だと思います。12誘導道心電図の読み方は、まずP波!STから見るべからず。これは心電図を読むときの基本ですが、多くの方が陥りがちな部分だと思います。
【薬剤】抗血小板薬の話をしました。PCI後のDAPT必要性と副作用。一般的なDAPTからSAPTへのタイミングと期間。HBR(高出血リスク)について。DESを売るということは、患者さんに抗血小板薬を服用してもらうことになり、それは出血のリスクが伴うということをしっかり理解することが大切と話しました。医師は血栓イベントのリスクと出血のリスクを考慮して抗血小板薬を処方しなくてはならないので、改めて大変な仕事だな・・と思ってしまいました。
【被ばく】まずは、被ばく低減の三原則。カテ室における被ばくのメカニズム。被ばく防護アイテム(プロテクターや遮蔽板)について。メーカーさんがカテ室に入る機会は少ないですが、少ない頻度だからこそ、正しく理解・正しく防護・過度に恐れないことが大切ですね。
今回は、心電図・薬剤・被ばくの基礎を知ることで、今後の医師やコメディカルとのちょっとした会話に役立てるような構成にしました。参加者の方からは「今は自粛でカテ室訪問できないが、今後カテ室に行って心電図を見るのが楽しみになった」「被ばくの三原則を聞けてとても良かった」「プロテクターの取り扱いが勉強になった」等、嬉しいご感想を頂きました。また、「カテ室で使用する薬剤」についてのリクエストがありましたので、いつでも大丈夫なようにスライド準備しておこう♪